12.01.2017 単体複体のホモロジーの境界写像
 枡田「代数的トポロジー」を読んでいる.まだごくわずかしか読んでいないのだけれど,これはとてもいい本だと思う.ホモロジーは抽象的でわかりづらい.
どうしても完全系列だとか代数的な計算に注意が向いてしまい,本来は図形的な対象なはずなのに図形的な意味を見失って訳がわからなくなる.
 \(C_q(K)\)を,単体複体\(K\)の\(q\)単体を基底するfree moduleとする.ここに\(\partial_q:C_q(K)\longrightarrow C_{q-1}(K)\)なる境界写像を定める.
この境界写像は,その名の通り\(q\)単体に対してその境界の一部をなす\(q-1\)単体を与える写像である(向きについて細かい指定があることに注意).
この\(\partial\)について\(Z_q={\rm Im}\partial_{q+1}\),\(B_q={\rm Ker}\partial_q\),とおく.境界写像の上記のような意味を考えると,\(Z_q\)は「ある図形の境界になっている図形」,\(B_q\)は「境界のない図形」と捉えることができる.そして重要な性質\(\partial\circ\partial=0\)は「ある図形の境界になっているような図形には境界がない」と捉えることができよう.この本のこの説明にすごく感動をした.




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