ノイキルヒ「代数的整数論」 Chapter.1,§1 Exercise.3の解答

$(x+iy)(x-iy)=z^2$よりExercise2の結果を用いれば,$x+iy=\varepsilon \alpha^2$とかける.ここで$\alpha=u+iv\in\mathbb{Z}[i]$であるとすると,\[x+iy=\varepsilon (u^2-v^2+i\cdot 2uv)\]である.このとき\[x-iy=\overline{\varepsilon (u^2-v^2+i\cdot 2uv)}=\overline{\varepsilon}(u^2-v^2-i\cdot 2uv)\]この2式より\[x=\frac{\varepsilon+\overline{\varepsilon}}{2}(u^2-v^2)+i(\varepsilon-\overline{\varepsilon})uv\]\[y=(\varepsilon+\overline{\varepsilon})uv-i\frac{\varepsilon-\overline{\varepsilon}}{2}(u^2-v^2)\]ともに実数であることから\[\varepsilon=\overline{\varepsilon}\;\;{\rm or}\;\;(u=0\;\;{\rm and}\;\; v=0)\]後者の場合$x=y=0$となってしまい,不適.従って,$\varepsilon=\overline{\varepsilon}$であり$\varepsilon$は$\mathbb{Z}[i]$の単元であったから,$\varepsilon=\pm 1$であって\[(x,y)=(\pm (u^2-v^2),\pm 2uv)\;\;(複号同順)\]いずれの場合にせよ,$u,v$を$\pm 1$倍の範囲でうまく取り直せば\[(x,y)=(u^2-v^2,2uv)\;\;(u>v>0)\]とすることができる.このとき$z^2=(u^2+v^2)^2$であるが,$z>0$より$z=u^2+v^2$と表される.
ここで$u,v$が互いに素でないとすると$(x,y,z)=1$とはならないので,$(u,v)=1$である.また$u,v$がともに奇数の場合も$(x,y,z)=1$とはならず,$u,v$の少なくとも一方は偶数であることがわかる.

逆に,$x,y,z$が$u,v$を用いて問題文のように表されているならば三平方の定理を満たすことは容易にわかる.
$(x,y,z)=1$であることを示そう.$u,v$の一方は奇数で一方は偶数であるから,$(x,y,z)=2$となることはなく,$(x,y,z)=g \gt 2$であるとして良い.$g$の素因数の一つ$p>2$を取る.このとき$y=2uv$は$p$の倍数なので,$u$または$v$が$p$の倍数である.また,$x=u^2-v^2$も$p$の倍数であるから,この2点より$u,v$はともに$p$の倍数となってしまい,$u,v$が互いに素であることに反する.よって,$(x,y,z)=1$である.




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