ノイキルヒ「代数的整数論」 Chapter.1,§1 Exercise.6の解答

$p+q\sqrt{d}\in\mathbb{Z}[\sqrt{d}]$が単元であるとすると,\[(p+q\sqrt{d})(r+s\sqrt{d})=1\;\;(\exists\; r,s\in\mathbb{Z})\]
従って
\[pr+dqs=1,ps+qr=0 \]
行列表示すると
\[\left( \begin{matrix} 1\\ 0\end{matrix} \right) =\left( \begin{matrix} r& ds\\ s& r\end{matrix} \right) \left( \begin{matrix} p\\ q\end{matrix} \right)\]つまり\[\left( \begin{matrix} p\\ q\end{matrix} \right) =\dfrac {1} {r^{2}-ds^{2}}\left( \begin{matrix} r& -ds\\ -s& r\end{matrix} \right) \left( \begin{matrix} 1\\ 0\end{matrix} \right)\]
$r^2-ds^2=1\cdots(\star)$の整数解が無限個見つかれば,このとき$(p,q)=(r,-s)$より整数$p,q$が無限個出てくる.すなわち,単元$p+q\sqrt{d}$が無限個得られる.よって,$(\star)$の整数解が無限個であることを示す.

$(\star)$の非自明な整数解の存在はペル方程式の解の存在より言える.(そんなに証明はたやすくないので割愛,ゴメンなさい)
$(\star)$の非自明な整数解が1つ見つかると,解を無限個作り出すことができる.解を一つ$(r_0,s_0)\neq(\pm 1,0)$とする.符号を取り替えることで$r_0>1,s_0<0$としてよい. $(p_0,q_0)=(1,0)$として以後\[\left( \begin{matrix} p_{n+1}\\ q_{n+1}\end{matrix} \right) =\left( \begin{matrix} r_0& -ds_0\\ -s_0& r_0\end{matrix} \right) \left( \begin{matrix} p_n\\ q_n\end{matrix} \right)\]で定めると,全ての自然数$n$について$(p_n,q_n)$は$(\star)$の整数解である.実際,$(p_n,q_n)$が整数解ならば \[p_{n+1}=r_0p_n-ds_0q_n,\;\;q_{n+1}=-s_0p_n+r_0q_n\]と表され, \[p_{n+1}^2-dq_{n+1}^2=p_n^2(r_0^2-ds_0^2)-dq_n^2(r_0^2-ds_0^2)=p_n^2-dq_n^2=1\]となるからである.そして,$r_0>1,s_0<0$及び初期値$(p_0,q_0)$の符号より$p_n,q_n$はともに狭義単調増加する.つまり,各自然数$n$について$(p_n,q_n)$は異なる$(\star)$の整数解を定める.




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