『総合的研究 問題文の読み取り方ー数学I・A・II・B』(旺文社)案内ページ

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こちら (2021/08/14更新)

本の紹介(前書き抜粋)

 この本の目的は,「数学の読み取り方」を学ぶことです.

 本のタイトルは「問題文の読み取り方」となっています.もちろん「受験参考書」というこの本の立ち位置上,タイトルの通り,入試問題文を読み取れるようになることも一番身近な目標の1つです. しかし,目の前の入試問題文を読み取れるようになるだけではなく,根本の「数学の読み取り方」を学んで,副次的に「問題文を読み取れる」ようになるというのがこの本の目的です.

 この本で身につけることを目標にしているのは,「問題を理解し,何が与えられていて,何が求められているかをきちんと把握する能力」です.すなわち,この本は問題文の構造を理解できるようになるための本です.皆さんの答案を読んでいると,これがそもそもできていないのではないかと感じることがあります.例えば,何かの問題で「十分性の議論をしていない」という理由で減点されたような経験はありませんか.その場合,答案をかいたときに「十分性の議論をしなければならない」問題だということを認識していなかったことが多いのではないでしょうか.

 このように,全体の論理構造がおかしかったり,そもそもナンセンスな答え方になっていたりする答案は,そもそも問題文の構造を正しく理解していないことが一つの原因としてあると思います.この本はそのようなことを防ぐために,解法を選択する前に何が問われているのかを理解し,問題文に適切に答えられるようにすることを目標にしています.

 それでは,この「問題文の構造」というのは何なのでしょうか.それは論理であったり,仮定や定義といったそれぞれの文のもつ役割であったり,数式の記号の使い方であったり… これらは数学の構造や成り立ちそのものであり,それが問題文という特別なタイプの数学の文章に当てはまっているに過ぎないのではないかと思います.

 ですから,この本では「数学の読み取り方」で「問題文の読み取り方」を伝えようとしているわけです.第5章になってようやく「問題文」が登場するので,遠回りしているように感じるかもしれませんが,第4章までは高校での学習も含め,今後大学以降も数学を勉強していく中でも通用する「数学の文章の読み取り方」を伝えているつもりです.数学そのものの学問の成り立ちを理解し,適切に数学を読み取る方法を学べば,問題を読み取ることはもちろん,普段の数学の学習全体で役に立ち,数学がより「わかる」ようになるはずです.本書はそのような根本からの理解を目指しています.

 それでは,自分の中で一から数学を構築し直す旅へと出発しましょう.